FILEとNULLへの印刷

印刷不具合の診断に使用できる非常に便利な2つのポート、FILEおよびNULLがあります 。

NULL出力

NULLポートは実際にはポートではないため、常に機能します。実際の印刷データを印刷および生成する処理を行うものの、これを出力ポートに書き込む代わりにNULL(ゼロ)に書き込みます。NULLに出力するようキューが設定されている場合はジョブが印刷され、エラーが発生しますが、そのエラーはポート、実際の通信、またはデータの書き込みとは何も関係ありません。ドライバーまたはキューの設定に何か他の問題があります。

従って、印刷不具合が発生した場合に最初に行うテストは、キューをNULL用に設定した上でジョブを印刷し、それでもエラーが発生するかどうかを確認することです。エラーが発生した場合は、ポートまたは通信の問題ではありません。エラーが発生しなかった場合は、通信障害です。

NULLに印刷するためにキューを設定するには

  1. [キュー] > [キューの管理] の順に移動します。
  2. テストしたいキューの出力ポートに [NULL] を選択します。
  3. ジョブを印刷してキューをテストします。
    The printing process should be normal without any output.

FILE出力

FILE出力は、NULLポートを使用した後に行う次のレベルの診断です。

FILE出力では、出力データをデバイス(つまり、プリンターまたはカッター)に書き込む代わりにファイルに書き込みます。

FILE出力用にキューを設定するには

  1. [キュー] > [キューの管理] の順に移動し、ポートの中で [FILE] を出力として選択します。
  2. これらのファイルを作成するために、コンピューター上のデフォルトの場所(フォルダー)を選択します。

  3. 使用するファイル名を選択します(この例ではジョブ名を使用します)。キュー内のでジョブにバーコードを使用している場合にはバーコードを使用するか、あるいはユーザー定義のファイル名を使用することもできます。デフォルトのファイル拡張子は変更可能です。デフォルトでは .prn ですが、これを例えばBrother出力用の .ar3 などの任意の拡張子に変更することができます。

FILE出力は信頼性が非常に高く、NULLに印刷できる場合には、FILEにも印刷できるはずです。無効なファイル名または場所を使用した場合にのみ問題が発生します。

出力不具合がある場合には、問題の発生箇所を突き止める手段としてFILE出力を使用します。これらのファイルは、[ツール] > [ポートへの直接送信] 機能を使用してプリンターに送信することができます。

[キューマネージャー] ダイアログの)ポートの後ろにある三点リーダー()をクリックして、FILE出力用に各種オプションを設定することができます。

印刷したい出力ポートを選択し、PRN (出力ファイル)をこのウィンドウにドラッグおよびドロップしてプリンターに送信します。これにより、ファイルが未処理のままプリンターに送信されます。また、この方法を使えば、印刷エラーが一貫して発生するのか(ファイルの中身に何か問題があることを示す)、あるいは一貫性なく発生するのか(プリンターの問題であることを示す)を確認するために、同じファイルをプリンターに複数回送信することができます。

また、同じ機械の別のユーザー(または販売店あるいはメーカー)に出力ファイルを送信し、そのユーザーがファイルを印刷できるかどうかを確認して問題を突き止めることもできます。

元のPDFファイル

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